2015年6月8日,我在首尔参加了韩国成均馆大学现代中国研究所举办的国际学术大会。
该大会是以中国企业文化为题目, 有大约20来个韩国学者和我参加。原来几个中国学者也准备参加, 但是由于在韩国流行MERS, 从韩国国外参加的只有我一个人了。不过, 会议组为我准备了韩中翻译, 而且与会者的大多数能讲汉语, 所以语言方面没有困难。我从韩国学者的发表学到了不少。成均馆大学是历史很悠久的学校。公元1398年成立,有600多年的历史。学校里有历史性的建筑, 包括李氏朝鲜时代举办殿试的地方。
我从东京出发的那一天,在日本虽然报道了MERS疫情, 但没有说疫情很严重, 没有人劝我不去首尔。但是, 在韩国每天MERS患者增加, 死亡人数也不少, 街上走路的人中也有带口罩的。但是,口罩率只有10%以下的样子。而通过日本电视台的屏幕来看的话, 给人街上的所有人带口罩的感觉。
Tuesday, June 23, 2015
千代田区立日比谷図書文化館第2回
2015年6月4日、千代田区立日比谷図書文化館主催「 これだけは知っておきたい 中国経済の現在・未来」第2回 「中国を動かす国家と大衆資本家たち」を講演した。アリババの上場、ドローンなど、中国企業はこの一年にもいろいろあった。
千代田区立日比谷図書文化館
2015年5月27日、千代田区立日比谷図書文化館主催「
これだけは知っておきたい 中国経済の現在・未来」第1回 「中国経済の成長と世界への影響」を講演した。
日比谷図書文化館は、いわゆる区立図書館で、日比谷公園の南端。元長銀があった場所から道路を挟んだ向かいにある。いろいろな市民講座を活発に開催している。市民講座というと時間的余裕のある人たち向けのイメージがあるが、場所柄、近くでお仕事をしている人がかなり参加している模様。聴衆の様子が一年の間にずいぶん変わった。昨年(2014年5月)にほぼ同じ内容を講演した時は、中国は短期的にはいろいろ問題あるけれど中長期的には高い成長を続けて遠からずアメリカの経済規模を抜くでしょう、という見通しを話すと、食ってかかるような質問をする人が複数いたが、今年はそういう反応はなかった。
日比谷図書文化館は、いわゆる区立図書館で、日比谷公園の南端。元長銀があった場所から道路を挟んだ向かいにある。いろいろな市民講座を活発に開催している。市民講座というと時間的余裕のある人たち向けのイメージがあるが、場所柄、近くでお仕事をしている人がかなり参加している模様。聴衆の様子が一年の間にずいぶん変わった。昨年(2014年5月)にほぼ同じ内容を講演した時は、中国は短期的にはいろいろ問題あるけれど中長期的には高い成長を続けて遠からずアメリカの経済規模を抜くでしょう、という見通しを話すと、食ってかかるような質問をする人が複数いたが、今年はそういう反応はなかった。
書評『中国人とアメリカ人 自己主張のビジネス術』
『中国人とアメリカ人 自己主張のビジネス術』
遠藤滋著 文藝春秋(文春新書) 780円+税
評者:丸川知雄(東京大学社会科学研究所教授)
本書は三井物産に42年、香港のハチソンワンポア社に15年勤務し、傘寿を迎えた著者による中国人論、アメリカ人論、そして日本人が両者とどう付き合っていくかを論じたものである。著者によれば中国人とアメリカ人は似ている。どちらもオープンで細かいことにはこだわらない。自己主張が強く、交渉上手である。集団よりも個を大事にする。バランス感覚に優れ、何かに全力をぶつけたりせず、常に2割ぐらいは冷静な自分を保っている。どちらも自分たちが世界の中心だと考えている。
本書では中国人やアメリカ人の目を通してみた日本人像も描かれる。曰く、まじめで勤勉、集団に従う意識が強く、礼儀正しい反面、排他的で融通が利かず、自己表現が下手で、リスク回避的で創造性が弱い。時に一生懸命になりすぎ、まとまって一方向に突っ走ったあげく大きな失敗をする。
以上のような特徴づけは著者の長年にわたるアメリカ人、中国人、日本人との仕事の経験と、友人たちへの取材を通じた印象論にすぎないと言えばその通りである。しかし、評者と著者とでは交際する中国人、アメリカ人の範囲も異なるし、交際の中身も大きく異なるにも関わらず、評者もまったく同じイメージを持っている。内向き志向を強める日本人に対する歯がゆい思いにも共感する。
今後、中国経済がますます拡大するなかで、日本はアメリカと中国という2つの超大国に挟まれる格好となる。著者がいうように、米中両国を知り、その文化への理解を深め、国際感覚を磨いていくことが、日本企業および日本人が生きていく上での必須条件となるであろう。
本書には、アメリカ人、中国人、華人と働いてきた著者の失敗を含めた経験から抽出された様々なアドバイスが盛りこまれているが、何よりも学びたいのは異文化に対する著者の姿勢である。著者は異文化の良いところに学ぼうとしており、文化の差異を楽しんでいる。もともと商業利潤の源泉は価格差なのだから、差異を探し出し、差異のあるところへ飛び込んでいくのが商社員の務めであろう。今世紀に入ってから日本では「モノづくりこそ日本の強み」ということが強調されすぎた。本当は異文化のなかに飛び込んで日本製品を売り込む商業があっての高度成長だったのに、そのことを忘れ、いいモノさえ作っていれば世界が欲しがるはずだという傲慢さから日本は脱し切れていない。高度成長の始まりから今日まで米中で奮闘した著者の商人魂を受け継ぐ若い日本人が増えることを願わずにはいられない。
書評・呉敬璉(曽根康雄監訳、バリー・ノートン編・解説)『呉敬璉、中国経済改革への道』
書評・呉敬璉(曽根康雄監訳、バリー・ノートン編・解説)『呉敬璉、中国経済改革への道』NTT出版、2015年
中国の経済改革は、当初は計画経済の大枠を維持したうえで部分的に市場メカニズムを導入するところから出発したが、1993年には改革の目標を「社会主義市場経済」と定め、それ以降は社会主義という枕詞を冠しつつも、実際には西側諸国と同様の経済制度を整備する方向へ進んできた。呉敬璉は当時政府直属のシンクタンクの要職にあって経済改革の目標設定において重要な役割を果たすなど、一貫して市場経済推進論者として知られている。本書は呉敬璉の1988年から最近までの改革に関する分析と提言を、アメリカにおける中国経済研究の第一人者であるバリー・ノートンが編集し、詳細な解説とともに紹介するものである。
呉敬璉は計画経済と市場経済の中間に留まるような中途半端な改革の弊害を指摘し、国有企業や金融、財政などを包括的に改革することを提唱した。計画と市場が併存する体制のもとでは、計画による割当で安く仕入れた生産財を高い市場価格で転売するといったレント・シーキングが誘発される。生産財の計画割当が廃止されて市場価格に一本化されれば転売で儲ける余地はなくなるものの、改革の成功によって国有銀行に膨大な預金が集まり、国有地の価値が高まり、国有企業が独占するさまざまな権限の価値が高まると、再びレント・シーキングの機会が生まれる。2003年頃から中国の経済改革が余り進まなくなったが、それは手中にレント獲得の機会を握った官僚や国有企業幹部がそれを手放すことに抵抗するようになったことと、腐敗の蔓延と所得格差の拡大は経済改革自体に原因があると主張する新左派の影響力が強まったことが原因だと呉敬璉は分析する。国有企業の資金調達の場としてスタートした中国の株式市場は制度的な不備により「ルールなきカジノ」になってしまったが、そこから利益を得ている人たちが制度改革を阻んでいる。こうして袋小路に入り込んでしまった改革を前進させる鍵は本書の末尾で論じられる法の支配の実現、共産党の役割の転換、そして民主化であろう。
本書によって、呉敬璉が1980年代前半という早い時期に市場経済のメカニズムに対する明確なビジョンを獲得し、その立場から中国が直面するさまざまな問題に対する解決策として市場化の徹底を提言し続けてきたことがわかる。2013年11月の中国共産党中央委員会での決議は国有企業の民営化など新たな改革の進展を期待させる内容を含んでいたが、改革への抵抗も強いようで、現状では改革はなお中途半端なところにとどまっている。今こそ呉敬璉のような勇気ある言論人たちの奮起が期待される。
(丸川知雄 東京大学社会科学研究所教授)
書評『最強の未公開企業 ファーウェイ』
『最強の未公開企業 ファーウェイ』
田濤・呉春波著(内村和雄監訳) 東洋経済新報社 1800円+税
評者:丸川知雄(東京大学社会科学研究所教授)
評者はこの本の筆者の一人である呉春波中国人民大学教授に会ったことがある。1999年にファーウェイの本社を訪れたとき、会社側を代表して説明に立ったのが彼だったのだ。来訪者に対して会社の説明する仕事を外部の人にアウトソーシングするなんて、とその時は大変驚いた。だが、ファーウェイの経営の本質を知り抜く呉教授の説明を聞くことができたのは今から思えば幸運なことだった。
私の訪問時の呉教授の説明でも、また本書のなかでも強調されていることは、創業者の任正非がメディアの取材を受けず、目立たないように努めていることである。呉教授は会社のパンフレットを差し出して、「他の中国の会社と違って任総裁(当時)の写真がどこにもないでしょ。大勢で会議をしている写真の真ん中にぼんやりと写っている人が任総裁なのですよ」と言った。
1987年にわずか2万元の資本でスタートした民営通信機器メーカー、ファーウェイは実力のある外資系企業や国有企業がひしめいていた中国の電話交換機市場をまず農村から攻めていった。1998年からは海外市場でも機器の販売を始めたが、まずはアフリカやシベリアなど先進国の同業者が尻込みするような地域に売り込んだ。やがて欧米や日本での機器の販売も広がり、2013年にはついにエリクソンを抜いて世界最大の通信機器メーカーになった。ファーウェイは今や世界に7万人の研究開発スタッフを抱え、常に売上の10%以上を研究開発に投資し、世界の通信技術をリードする存在になった。
奇跡の躍進を遂げた企業だから、何か特別な経営の秘訣があるに違いないと思いがちだが、本書には経営学者を喜ばせるような新奇なコンセプトは何も書かれていない。本書に紹介されている任正非のさまざまな発言は経営姿勢にかかわる精神主義的なものばかりである。強調されているのは常にオープンな姿勢で、先進企業との提携を通じて学び続けることの大切さである。1998年からIBMなどいくつかのアメリカ企業とコンサルティング契約を結び、業務プロセスの改善に努めてきた。また、同社は顧客至上主義を貫いており、顧客のニーズから乖離して技術の先進性を追求するような経営姿勢はとらない。
残念ながら中国企業に学ぶべきものがあると考える日本の企業関係者はとても少ない。だが、本書を読みながら、日本の大企業がファーウェイから学ぶべきことは少なくないと思えてならなかった。
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